私が実際に食べてみたチーズを種類別に紹介します。
チーズ好きの私にとってはどれもおいしいので、コメントは似たりよったりになってしまいますが、あくまでも主観で、☆印による評価をしてみました。
おいおい各チーズを使ったお料理なんかも簡単に紹介していこうと思います。
看板

白カビタイプ/青カビタイプ/シェーブル/ウォッシュタイプ
ハード・セミハードタイプ/フレッシュタイプ


▼▲▼白カビタイプ▼▲▼

ブリー・ド・モー(仏・AOC) 

代表的白カビチーズ。有名。癖がなくとても上品な味わい。あっさりと食べやすくぺろぺろと食べてしまいそう。熟成させるとだんだんとコクがでてくる。ボージョレのワインとの相性は抜群。

ブリー・ド・ムラン(仏・AOC) 

ムラン村のブリー。形はブリー・ド・モーより小さく、味も濃い感じ。匂いも白カビチーズにしてはきつめで、コクもあってかなり強めの赤ワインで合わせたらおいしい。

クーロミエ(仏)

私が食べたのは成熟が進んでいたので、コクがあっておいしかった。一般には癖のないチーズと言われている。農家製のちょうどいいかげんな熟成のものを食べる機会があったが、それはそれは非常に美味しかった。

カマンベール(仏・AOC、ほか) 

各国、各地にあまたのカマンベールがあるのでどれがどうと評価しにくい。無殺菌乳を使用して作ったカマンベールは、匂いや癖は多少きついもののこれぞチーズの醍醐味といった感じで、普通に売られている殺菌乳製のものとはまるで別物だった。

シュプレーム(仏) 

パッケージのかわいい楕円形のチーズ。クリーミーでとろりとしている。乳脂肪分62%でダブル・クリームという。

サン・タンドレ(仏) 

こちらは乳脂肪分75%でトリプル・クリームと言うが、クリーミーすぎて私は好まない。

ヌーシャテル(仏・AOC) 

四角い形やハート型、円筒形など様々な形状を持つ。3週間くらいの熟成のちょうどいい加減のものを食べた。白カビタイプの中ではさっぱりとしている。後味も良く、オードブルにいい感じ。うちの近くのチーズ屋さんは、ハート型のものをバレンタインフェアーでバーゲンしていた。軽い赤と共にどうぞ。

シャウルス(仏・AOC) 

背の高いカマンベールのような形をしており、まわりには真っ白なカビが綿毛のようにはえている。若いうちはさっぱりとしていて、熟成とともにまろやかで濃厚な味になってくる。シャンパンとの相性が抜群のチーズ。

カプリス・デ・デュー(仏) 

シュプレームとよく似た楕円形のチーズでこちらも乳脂肪分60%のダブルクリーム。有名百貨店や高級スーパーでよく見かけるので手にはいりやすい。チーズ初心者にはマイルドでとっつきやすい。

クータンセ(仏) 

ダブルクリームのチーズ。ノルマンディー地方のクータンセ村で生産される。優しいミルクの味は誰でも食べやすくてオードブルやおやつにもいい。

エクスプロラトゥール(仏) 

乳脂肪分75%のトリプルクリーム。癖がなく食べやすいが、乳脂肪分が多いのでとてもリッチな味わい。

ソフト・バース(英) 

珍しいイギリスのしろカビタイプ。歴史は浅い新しいチーズらしい。真綿のような白カビで覆われ、中にちょっと芯が残るほどに熟成したチーズは思ったよりコクがなく、あと味に苦みを感じる。でも優しい穏やかな味。(日本産のカマンベールのような…)フランスの白カビタイプしか知らないので、きっと牛の種類の違いなんだろうなぁと想像しました。

パヴェ・ダフィノア(仏) 

歴史は新しいチーズ。特殊な製造法で普通のチーズよりカルシウムなどの成分が高く入っている。若いうちはさっぱりとしているが、熟成するとトロトロで乳脂肪分45%だがこってりとしたコクが楽しめる。

ガプロン(仏) 

お椀を伏せたようなこんもりとした形がユニークなチーズ。胡椒とニンニクがチーズの中に入っているので印象的な味がするが、チーズのミルクも甘く感じられるちょっと乳脂肪分も抑えてあるチーズ。食べやすいがワインにはやや合いにくい?

ピエール・ロベール(仏) 

乳脂肪分75%のトリプルクリーム。無殺菌乳で作っているので癖がなく食べやすい中にもコクがと風味が楽しめる。若いうちはやや物足りない。




▼▲▼青カビタイプ▼▲▼

ゴルゴンゾーラ(伊) 

下記のスティルトン、ロックフォールと共に世界三大チーズと言われている。ピカンテとドルチェの2種類あるが、普通お店でよく売っているのはドルチェのほうでカビの量も少なめでミルクの甘みも強くて食べやすい。逆にピカンテは舌を刺すような刺激や塩辛さが強く食べにくいと思う人も多いかも。パスタ料理に使えばぐんと本場のイタリアンぽくなる。

スティルトン(英) 

ロックフォールなどに比べるとずいぶんと刺激が穏やか。ポートワインを混ぜて練り合わせて、ペーストとしてパンとかにぬって食べてもおいしいらしい。先日、チリのちょっとヘビーで雑な感じのワインと合わせたら、良くあっておいしかった。

ロックフォール(仏・AOC) 

他のブルーチーズと違い牛ではなく羊乳から作るので風味が少し違う。‘羊のバターってこんな感じなのかしら’と思うくらい独特のコクがある。ぽろぽろと崩してサラダにかけたりして食べたりしてます。カルル社のものはロックフォール独特の塩かっらさの中にも羊乳の甘みも感じられてとても美味。

ブルー・ド・サスナージュ(仏・AOC) 

サヴォワ地方の穏やかな青カビチーズ。チーズの身はセミハードタイプのような固さでその中に青カビが入っている。柔らかくポロポロとなることもなく、さいの目にカットして食べることもできるほど。味は優しくブルーチーズの舌を刺すからさやカビの臭みが気になる人にも抵抗なく食べられると思う。

フルム・ダンベール(仏・AOC) 

ブルーチーズの身上であるピリッと舌を刺す辛味はあるが、ミルクの甘みを損ねず何ともよいハーモニーになって美味しさを際立たせている。。お上品な感じ。日本酒ともあった。

ブルー・ド・ラカイユ(仏)  

フルムダンベールに似たカビとミルクの風味のバランスが絶妙の美味しいブルーチーズ。赤ワインは欠かせません。

カンボ・ゾーラ(独) 

白カビチーズと青カビチーズのかけあわせで、クリーミーな味わいとブルーの風味が一緒に楽しめる。私はやや物足りないが食べやすいとの評判をよくきく。

 

ブルー・ド・ヴェルニュ(仏・AOC)

パセリのような色のカビが、じゅくじゅくとした湿った身に一面に広がっている。ブルーチーズ独特の舌を刺す辛味や塩味が強いが、ミルクの柔らかい甘味もその味の中に見え隠れしていて、何ともおいしいバランスを保っている。

 

ブレス・ブルー(仏)

白カビチーズの中に青カビを入れた、ドイツのカンボ・ゾーラと同様のタイプのチーズ。サイズが小さいものもあるので、青カビチーズを初めて食べてみようという人が買うのにはちょうどいいかも。

 

ヴァルディオン(スペイン) 

楓の葉っぱでくるまれている。青カビがわりと荒い感じのチーズにごちゃごちゃと入っているが、味は見た目と匂いほどの強烈で荒々しい印象はなく、意外とまろやかで食べやすいブルーチーズ。青カビの舌を刺すようなピリッとした辛味もわりと少な目。お店の人はスペインのチーズは品質にばらつきがあると言っていたが、以前試したときは確かに美味しくなかった。

 

ブルー・ウエンズリーデイル (英) 

セミハードタイプとして知られているこのチーズ、実は青カビが入ったタイプもある。青カビが入るのと入っていないのとではチーズの質感が全然変わってきて、チーズの身は蝋のようにしっとりと滑らかで蜂蜜のようなコクを感じた。スティルトンに感じが似ているかな。

モンブリヤック(仏)

脂肪分が55%と少し高めで青カビの量も少ないので、驚くほど口当たりのよいブルーチーズ。まわりには灰がまぶしてあり見た目もちょっと珍しい。

 

ブルー・キャステロ(デンマーク)

乳脂肪分が70%もあり柔らかいのでバゲットなどにペーストしやすいブルーチーズ。そして味も穏やかで青カビ初心者でも安心して食べられる。

シュロプシャーブルー(英)

オレンジ色のチーズの中に青カビが入っている珍しい色合いのチーズ。スティルトンのカビの入り方によく似ている。味はブルーチーズというよりはハードタイプのチーズのような甘みやコクが感じられる。ブルーチーズとしては物足りないか。

ブルー・ド・グリエージュ(仏)

ブルーチーズなのにウオッシュタイプなの?と思うようなオレンジ色の外皮。乳脂肪分が60%なので食べやすいブルーチーズ。だが、・・・なんだか中途半端なチーズだなぁ・・・

   




▼▲▼山羊乳のチーズ(シェーブル)▼▲▼

サント=モール(仏・AOC) 

山羊のチーズには特有の臭さがあり、これがたまらなくおいしい。私が食べたサント=モールはそれほど熟成がすすんでいなかったのでさっぱりとした味わいだったが、しっかりと臭さが後味に残った。

クロタン(仏・AOC) 

小さな円形で100gに満たない重さ。お店の人にちょうどいい加減の状態と言って勧められたのは、熟成がほぼ半分位すすみ、中に芯が残っている状態。切って食べてみるとクリーミーな部分と白くまだ酸味の残る部分があって、ひとつで2度おいしいという感じ。シェーブルの魅力が十二分に楽しめた。
後日、かなり熟成が進んだかちかちになった物を食べたが、歯触りや口に残る後味が若いときのとは違ってとても特徴的だ。酸味は全くなくなり、山羊の独特の臭さだけが凝縮されたようで、私の口には合わなかった。(でもこれがおいしいと思う人が世の中にはいっぱいいます。)

ピコドン(仏・AOC) 

これも小さな円形(小石状)だが、クロタンと違って熟成がすすんでもクリーミーにはならず、味がピリっと舌を刺すかんじになる。この辛みと山羊の臭さとコクが同時に味わえると最高。

ヴァランセー(仏・AOC) 

上記の3つチーズに比べやや臭みが弱くあっさりしていたように思うが、それは熟成の浅い若い物を食べたためかもしれない。フレッシュなシェーブルも酸味が爽やかでおいしいけれど、どちらかといえば熟成させて複雑な味になった方が好きです。

シャビシュー・デュ・ポワトー(仏・AOC) 

味は実に爽やかという印象だが身はポサポサしていなくてクリーミーな感じ。いやみのない‘食べやすい’シェーブル。多くのシェーブルはロワール地方が産地なのでロワールのワインをあわせれば失敗しない。

シェブリッタ(仏) 

‘ボルドーの白、ぺサック・レオニャンのワインにあわせたい’と、お店の人に相談したところ薦められた。シェーブルの白カビのチーズ版。直径約7センチほどでナイフを入れると中はトロリとクリーミー。見た目はカマンベールのようなチーズだが食べるとちゃんと山羊の味が…!!ワインにも良くあったしパッケージもかわいいし最近食べた中ではヒットでした。聞くところによるとシェーブルのセミハード版もあるとか…是非食べてみたい。

カベクー・ド・ロカマドゥール(仏・AOC) 

最近(1996年1月)にAOCの仲間入りをしたばかりのチーズ。コインチョコレートをふたまわりくらい大きくしたような形をしていて、わりと小さなチーズ。表面はちりめんのようにチリチリとした表面。味は(私にとっては)とても特徴的で、口の中に山羊乳の臭いか草の臭いかがいつまでも残って余韻が長い。この臭さが好ましい人には「おいしい」のだろうけれど、私には早くこの余韻を何かで消したいと思ってしまった。

プーリニ=サン=ピエール(仏・AOC) 

別名「ピラミッド」とも呼ばれているピラミッド型のチーズ。身は真っ白で身がしまっていてとても繊細。食べると見た目の印象の通りさわやかな酸味があり、またミルクのほのかな甘さも感じられる。姿形も、味わいも凛々しいシェーブルだ。

ローヴ・デ・ガリック(仏) 

ピンポン玉くらいの大きさの白くて真ん丸のチーズ。食べるとタイムの味が口にふーっと広がる。チーズを作る過程でタイムを加えるのかと思いきや、このチーズの元とのなるお乳を出していた山羊が食べていたハーブがタイムで、その味がダイレクトにチーズに出てきているのだそうだ。お店の人いわくフレッシュなうちに食べるのがいいんだそうで、酸味とハーブの香りが夏には爽やかでとてもいい。

トーピニエール(仏) 

お椀を逆さまにしたような、こんもりとした半球の形をしている。きめの細かい真っ白なチーズで若いときは酸味が強くさっぱりとしていて、熟成するにつれて外側から柔らかくクリーム色になってくる。熟成したのもとても美味しい。わりと大きいので、ひとつ買ったら熟成の過程を味わいながら、日にちをかけて食べることができる。




▼▲▼ウォッシュタイプのチーズ▼▲▼

リヴァロ(仏・AOC) 

外の皮は濃いオレンジ色をしていてものすごく臭い。何か腐ったような…ちょうどタクアンのおもいっきり古漬けのような匂いがする。しかし切って口にしてみると中はとてもマイルドで、そのすごい匂いからはとうてい想像し得ない口当たりだ。いったいこの落差はなに?と、感動してしまった。
ところで、ちょうど良い具合に熟成の進んだリヴァロというものにはめったに出会えない。ただ時間が経ってずいぶん柔らかくなっていても、ミルクの甘さなんかどこかに飛んでいってしまい、後味に苦みが残るようになってしまうことが多い。

エポワッス(仏・AOC) 

リヴァロ同様、きつい腐ったような匂いがするが、中身はやはりマイルド。リヴァロに比べて外側は柔らかめで、中はクリーミー。匂いと舌触りと塩っ辛さがあいまってとてもおいしい思う。

ショーム(仏) 

フランスを代表するチーズメーカーのショーム社のウオッシュ。匂いは上記のチーズよりずいぶん抑えられている。軽いウオッシュタイプのチーズといったところ。初めて試みるにはお勧めです。

ポン・レベック(仏・AOC) 

ウォッシュ・タイプ独特の強い香りがあるが、他のに比べて強くはない方。中はねっとりと柔らかくコクがある。牛乳のまったりとした味わいが口いっぱいに広がってとても美味。リヴァロやエポワッスなど代表的なウォッシュ・タイプのチーズよりだいぶ食べやすいので初心者にも抵抗ないと思う。

アフィネ・オ・シャブリ(仏) 

エポワス村のベルトー社製。シャブリで表面を洗って作るチーズ。ウォッシュは普通赤ワインに合わすが、このチーズはシャブリにも合うらしい。(お店の人談)

ラミ・デュ・シャンベルタン(仏) 

ブルゴーニュの代表的な赤ワイン、シャンベルタンを味わうために作られたというだけあって、かなりきつい匂いのチーズ。私が食べたものはあまり状態が良くなかったのか、なんだか苦みばかりが強く、ミルクの甘さが感じられなかった。・・・後日、フランス料理のレストランでとてもよく管理され最高の状態のシャンベルタンをいただいた。苦みなどほとんどしないで芳醇なミルクの味と発酵した外皮の匂いが甘く口の中で絡み合って、何とも色っぽい感じ。もちろんワインはシャンベルタン。(ただのシャンベルタンでなくクロ・ド・ベーズと後ろにつきます)このチーズは(私の好みの)食べ頃がとても難しいと思う。

タレッジオ(伊)

フランスのエポワッスやリヴァロなどに比べると匂いがあまり強くなく、ウォッシュタイプに慣れない人でも食べやすいと思う。中はミルクの香りが豊かで優しい味わい。このチーズは他のウォッシュタイプにない独特の匂いがするように思う。

ヴァシュラン・モンドール(仏・AOC) 

数年前まで輸出が禁じられていたチーズ。作られる期間も限定で秋口から売り出される季節のチーズ。型から取り出すことができないほどトロリと柔らかく、匂いも強烈。味はコクがあって絶品のチーズ。

ラングル(仏・AOC) 

表面がオレンジ色をしていて、中央にくぼみがあるのが特徴。表面はとてもねばねばしていて匂いもかなりきついが、わりあいと味はマイルドで甘い。シャンパーニュとの相性は同郷同士のせいか意外にあう。

マンステール(仏・AOC) 

ドイツの国境に近いアルザス地方産のこのチーズは外側がオレンジ色でねばねばしていてとても臭い。しかし中は匂いからは想像できないほどまろやかで甘いミルクの味。そのまま食べてもおいしいがポテトとともにりょうりにもつかってもGOOD。

エイジー・サンドレ(仏) 

エポワスの兄弟か従兄にあたるようなチーズ(エポワス村のベルトー社の製品)。なんと灰にまぶしてあるチーズで外皮は真っ黒。そのためかあまり匂いはきつくなくたいへん食べやすい。味はエポワッスとほぼ同じ感じでとても美味しい。

マロワル(仏・AOC) 

とても個性的な匂いのするチーズと言われているが、私が買ったものはそれほど強烈に熟成していなかったので食べやすかった。でも外皮はベトベト。味はエポワッスほどミルクの甘さとコクが感じられなく、またリヴァロのように苦みもなくわりとあっさりしていた。

ブーレット・タヴェヌ(仏) 

マロワルの崩れたものとか(でき損ない)に胡椒やハーブなどを混ぜ込み大きなお灸のような形にしてパプリカをまぶしたチーズ。悲しいことに香辛料の香りや味がきつすぎて、まったくチーズらしい甘さとかコクが感じられない。珍しい形や味なので一度は話の種に食べるのもいいかもしれないけれど…。




▼▲▼ハード・セミハードタイプのチーズ▼▲▼

チェダー(英) 

イギリスのチェダー村が発祥の地。現在は世界各国で生産されている。かすかな苦みがあり(ナッツの風味とも言われている)さっぱりとしているが、室温にしばらく置いておくと表面にうっすらと脂肪が汗をかいたように浮かんでくる。6ヵ月以上熟成させるとたいへんコクが出るそうだ。うちでは、トーストにのせたりそのままかじったり、ワカモーレ、ナチョスに使ったりしてます。

ウエンズリーデイル (英) 

イギリスのヨークシャー州で生産されるチーズ。熟成期間が普通のセミハードタイプよりもやや短いせいか、チーズの身は柔らかく味もコクがあるというよりはミルクの甘みがほのかに感じられ、やや酸味も感じる。さっぱりとしたセミハードチーズ。アップルパイやジンジャーブレッドなどと併せて食べるのが伝統的な食べ方とか。

ズヴィヨーズドゥイ(露)

ロシア語で「星たち」という名前のチーズ。オランダのエダムチーズぐらいの大きさで黄色いワックスがかかっている。チーズの身はデンマークのセミハードタイプのような固さで薄いアイボリー色。味は穏やかでくせのない大人しいチーズ。岡山の吉田さんのロシアのお土産でご馳走になりました。

ガランツカヤ(露)

直径約15cm高さ5〜6cmの小さな円筒形のチーズ。外皮はやはりワックスがかかっている。中は柔らかめのセミハードで、湿っていて少し酸っぱい匂いがした。(悪くなってそういう匂いがしているのではないと思う)味は穏やかではあるがコクがあり、フレッシュな若さゆえの酸味でなく発酵のための酸っぱさがある珍しい味だった。これも岡山の吉田さんのロシア土産。

ゴーダ(オランダ) 

日本ではチェダーと共にプロセスチーズの原材料にもっともよく使われ、国内産のナチュラルチーズとしてもカマンベールやチェダーと共に大変多く出ている。マイルドで日本人にとっては一番親しみやすい味ではないかと思う。パンと共に、あるいはそのままでいただくのが一番おいしいと思う。

マリボー(デンマーク) 

これもマイルドでくせのないチーズ。薄くスライスしてサンドウィチにはさんだらしっとりしておいしかった。やはりプロセスチーズのスライスチーズより味わいは深く、ひとあじ違った。

オッソ・イラティ (仏・AOC) 

仏・スペインの間のピレネー山麓で作られる羊乳のチーズ。乳脂肪分が多く味もコクがあるのでパンとともに食べるより、スライスしてそのままいただいたほうがおいしいと思う。

ルブ・ロション (仏・AOC)  

ウオッシュタイプとセミハードタイプの両方の特性を持ち合わせたチーズ。羽二重餅のようにもちっとした身は上品なミルクの味でくせもなく食べやすい。フェルミエ製(農家製)が売っていれば断然そちらがオススメ。

トム・ド・サヴォワ (仏) 

サヴォワ地方のトムというチーズの意。バター用にクリームを取った後の脱脂乳から作るので、乳脂肪分が少ないのが一般的。外皮は灰色、黄色、赤色の混じったカビ(見たところ茶褐色)で被われていて固い。中はムチムチとしていて小さな気孔が入っている。味もセミハードの中では微妙なこくがあるが、見た目が地味だし弾力感と脂肪分が少ないゆえのあっつさりさでとても素朴な感じがします。

ミモレット (仏) 

きれいなオレンジいろ。熟成が若いと柔らかくサンドウィッチなんかに使うと色目もきれいで良い。以前はとても固い物を食べてしまったのであまり良い印象がなかったが、18ヵ月熟成の状態の良いものを食べたらたいへん味わい深くてとても美味しかった。香りが何故かフルーツっぽくて味は噛めば噛むほど旨味と甘みが広がり、一口一口大切に噛みしめながら食べた。

モルビエ (仏)

真ん中に黒く炭のすじが入っている。もとは、コンテチーズを作っていたときの残り物からできたということ。私が食べたのは、少し熟成しかかっていたので風味がよく甘みがある上に、腐ったような独特のコクがあってセミハードの中ではなかなか味わいのあるチーズだと思いました。

テェト・ド・モワーヌ (スイス)

‘修道士の頭’と言う意を名前に持つチーズ。直径20cmほどの円筒形ジロールというチーズカッターでリボンのようにごく薄く削ってたべる。(お店ではふつうのハードタイプのようにカットして売ってくれました。) 香りが強く舌触りもややぴりっとして風味がある。ジロールで極薄にして食べるよりかたまりで食べたほうがおいしい。

サン・ネクテール(仏・AOC) 

セミハードタイプとウォッシュタイプの中間のようなタイプ。切るとねっとりとしていて、コクがあってナッツの風味がする。チーズの触感のせいか、むっちりとしていて味も濃厚に感じた。食べごたえのあるチーズ。

ボーフォール(仏・AOC) 

アルプスの山岳地帯で作られる大型のチーズ。半年くらい熟成させてから店頭に並ぶ。アイボリーの身はきめは細かく、ミルクの風味の中にナッツのような味があり、後味にやや苦みが感じられる。夏の間の草を食べた牛のお乳で作ったチーズを「アルパージュ」と呼び、香りもコクも最高らしい。先日アルパージュのずいぶん熟成させたものを食べたが、じゃりじゃりとした歯ごたえが感じられアミノ酸をかじっているようでとびきりおいしかった。これほどにまで熟成させるとフルボディーの赤ワインと合わせたい。

カンタル(仏・AOC) 

オーヴェルニュ地方の山岳地帯で作られる大型のチーズ。チーズの表面はでこぼこして赤い斑点などもついていて荒々しい感じだが(小さくカットして売られている場合にはこの様子は分かりませんが)、チーズの味は優しく素朴で、口に入れるとじんわりと懐かしいような安心するようなミルクの柔らかさが感じられる。牛の種類、作り方が全く同じだが、作られる時期が夏だけに限定されている「サレール」というチーズはもっと風味もコクも豊かでおいしいらしい。

コンテ(仏・AOC) 

フランスで最も生産量の多いチーズ。スイスとの国境に近いフランシュ=コンテ地方の山岳地帯で作られる。 とてもナッティーな味で料理の用途も広く、ワインなどと共にそのまま食べてもよし、グラタンやサンドウィッチ、フォンデュなどに使ってもよい。ミルクの甘さも、味の奥行きもあり飽きのこないチーズ。




▼▲▼フレッシュタイプのチーズ▼▲▼

マスカルポーネ(伊) 

言わずと知れたティラミスに使われているチーズ。デザートとしてそのままジャムでも添えて…なんてよく紹介されているが、乳脂肪分80%のトリプルクリームでとてもぺろぺろとおやつがわりには体重をきずかってしまって食べられません。固めの生クリーム、はたまた柔らかめのクリームチーズといった感じ。フィオレロというこれと同種類の少しリーズナブルなチーズもある。

モッツァレッラ(伊) 

白くプリプリと弾力性があって味は淡白。豆腐みたいと表現する人もいるが、当たっているような、いないような…。やはり一番ポピュラーかつおいしい食べ方は‘モッツァレッラ・トマト’だろう。日持ちがしないチーズで新しいほどおいしらしい。輸入物でなくできたてを食べてみたい。

ブリア・サヴァラン(仏) 

トリプルクリームのフレッシュタイプのチーズです。白カビのチーズのところで紹介した‘サン・タンドレ’は、このチーズに白カビをはやしたもの。私はこのタイプのチーズはトーストまたはプンパニッケルタイプの黒パンにぬって食べるのが好きだ。

バノン(仏) 

栗の葉に包まれた直径6cmほどのチーズ。プロバンス地方のバノン村が原産。山羊乳製のものと牛乳製のものとあるが私は牛乳製を食べた。口当たりはシェーヴルに似た感じ(ピコドンのような感じかなぁ)で、同じ牛乳製でも、クリームタイプや青カビタイプなどとは全く違ったので驚いた。栗の葉はマール酒につけてあるので、チーズに香りが移り柔らかい感じがする。(桜餅の桜の葉っぱのよう) ワインは白もしくはプロバンスのロゼならぴったり。

サン・マルスラン(仏) 

バノンと同じような形をしている。日本で普通売っているものはあまり熟成していない白っぽいもので、やや酸っぱい感じがする。牛乳製だが若いシェーブルのようなさっぱり感がある(臭くはない)。熟成させたものも(アフィネ)手に入れられるが、こちらはトロトロで匂いもきつく驚くほどコクがあってウオッシュタイプのチーズを食べている感じ。アフィネのほうには星3つ。

フロマージュ・フレ(日・弓削牧場) 

神戸にある弓削牧場のチーズ。ヨーグルトかサワークリームかという感じでとてもさっぱりしている。国産しかもご近所のものとゆうことで、何だかとても新鮮(できたて)にちがいないと思いながら食べるせいか、おいしい。‘赤ちゃんの離乳食にも’ということなので早速使ってみようと思う。




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