産地 | フランス、フランシュ・コンテ地方 |
原料 | 牛乳 |
乳脂肪分 | 52% |
形状 | 直径34cm、高さ8〜10cm、重さ7〜8kg |
タイプ | 青カビタイプ |
季節 | 1年中 |
プロフィール | フランシュコンテ地方といってもコンテチーズのように広範囲で作られるチーズではなく、ジュラ県(サヴォワ地方に隣接する)のごく1部の地域で作られている生産量の少ないチーズ。 13世紀にドフィーネ地方の修道僧たちがこの地方を開拓し修道院を建て、チーズ作りを始めたとされている。 平たい大きな円盤形で表皮が乾いている見た目はセミハードタイプのようなチーズで、一般的な青カビタイプのチーズとは外見が少し違っている。チーズの中身もセミハードタイプのチーズに青カビが入ったような弾力のある身で、味は青カビタイプのチーズにしてはマイルドでほのかにナッツのような風味が楽しめる。 |
食べた感想 | 日本人は食品に青カビが付着している=(イコール)腐っている、というふうに思いがちではありますが、西洋人にとってはチーズに青カビが入っているということは、すなわちチーズが美味しい証拠というくらいラッキーなものとして捉えているようです。 青カビタイプのチーズって実はいろんなタイプがあります。一般的な青カビタイプのチーズといえばカビが真っ青でパセリ状に広がっていて、チーズもちょっとジュクジュクとした湿った感じ。そういうタイプのチーズは匂いも味も独特の個性を持っていて「強い」タイプのチーズです。また一方、白カビタイプのチーズに青カビが申し訳程度に入っているチーズもあります。こちらは匂いも味もマイルドです。 ブルー・ド・ジェクスはカビはしっかりと入っているけれど、身はジュクジュクしていなくてムッチリとしたセミハードタイプチーズのようです。青カビタイプのチーズ独特の強烈な刺激的な匂いも味も弱く、驚いたことに木の実の香ばしさとほろ苦さが感じられます。そう、ハードタイプやセミハードタイプのチーズの味のニュアンスで良くたとえられるような「ナッティー」な感じがブルーチーズで味わえるのは不思議なような気がします。 青カビが食品としてあまり認められていない日本において、青カビタイプのチーズはかなりクセのある食べ物と位置づけられています。ロックフォールやカブラレスのようにあれだけ胞子が強烈に青々としたカビがチーズに入り込んでいるのを見たら、慣れていない人が引いてしまうのはうなづけます。でもブルー・ド・ジェクスなら見た目はちょっとグロテスクと思うかもしれないけれど、食べてみたらきっと「あら、美味しいじゃない!」と興味を持ってもらえるでしょう(試食販売向きのチーズかも・・・)。 まだ試してみたことがないのですが、同郷のコンテとミックスして作るチーズフォンデュをジュラ地方のワインとともに味わってみたい!きっと火にかけて溶かしても美味しいはずだと想像しています。 |
合うワイン | ライトボディーからミディアムボディーの赤ワイン。あまり樽香がバリバリについていないさらっとしたタイプの赤ワイン。 |
合うパン | バゲット、パン・ド・カンパーニュ(田舎風のパン)、くるみ入りのパンなど。 |