産地 | イタリア、ポー河流域 |
原料 | 牛乳 |
乳脂肪分 | 32% |
形状 | 直径35〜45B、高さ18〜24B、重さ24〜40Lの円盤型。 |
タイプ | ハードタイプ |
季節 | 1年中 |
プロフィール | イタリアの中部から北部にかけての広範囲で製造されている、超硬質のチーズ。 「グラナ」とは粒状のという意味、「パダーノ」とはアルプス山脈からアドリア海にかけて流れているポー河の流域の平野部のことを意味する。パダーノ平野で産する粒状のチーズ。(切ると、チーズの身はポロポロと粒状になっているので。) パルミジャーノ・レジャーノも実はこのグラナ・パダーノの一種で見た目も作り方もそっくりではあるが、生産地域の限定や作り方と熟成についてより厳しい基準を設けることによって、ワンランク上の価値をもっている。高級品のパルミジャーノの熟成期間が最低でも2年と決まっているが、グラナ・パダーノは15〜18カ月と短め。イタリアの家庭での普段使いのチーズとして、すり下ろして調味料として、重宝されている。いわゆる「パルメザン」として粉状にしてパックされて売られているチーズは、グラナ・パダーノが原料だということだ。 チーズの外側は固くて食べることはできないが、チーズの中身は切ると名前の通りポロポロと粒状になっていることがわかる。パルミジャーノよりは熟成期間が短いとはいえ、アミノ酸系の旨みが十分に感じられる。 |
食べた感想 | 私がこのチーズを初めて食べたのは「イタリアチーズセミナー」ででした。イタリアのチーズの種類がフランスに負けないくらいの数あるということを知ったのも、ゴルゴンゾーラにはドルチェとピカンテと2種類あるということを知ったのもこの時。とにかくいろんなチーズを食べ比べさせてもらったのですが、グラナパダーノとパルミジャーノも初めて食べ比べをしました。その時のチーズの状態が良かったのか、いろんなチーズを食べていたので口がバカになっていたのか、グラナのほうが甘く、柔らかく、おいしく感じたことを記憶しています。 チーズのおいしさの種類というものもいろいろあって、熟成期間が長いハードタイプのアミノ酸系の旨みとか、ルブロッションなどのセミハードタイプのまだミルクの甘みがほんのりと残っているおいしさ、モッツアレラのフレッシュな甘み、ブルーチーズのピリッと感じる刺激とチーズのまろやかさの調和の加減、などなど、その時飲んでいるワイン、季節、そして体調などで欲するおいしさの種類が違ってくると思います。 パリのホテルのティーラウンジで紅茶と共に何故か出てきたパルミジャーノは、ゆったりとした時間の中でじんわりと味わうのにふさわしい旨みの塊でした。けれど、この旨みがちょっと疲れたカラダにはきつく感じるときもあるのです。そういうときにはグラナ・パダーノ。充分においしくて、それでいて主張がそれほど激しくない。ワインにもそっと寄り添うし、なにしろ価格が手ごろ。(ついつい重要視しているポイント)下手なソフトタイプのチーズより保存も簡単だし、長持ちするし、料理にも使えるしと非常に重宝すること間違いなしです。 |
合うワイン | 赤ワイン全般に。フルーティーでミディアムボディの赤ワイン(ボージョレなど)ならワインがチーズを引き立て、タンニンがしっかりあるフルボディーのワイン(しかも若いもの)ならチーズがワインを柔らかくしてくれるはず。イタリアの家飲み用の気軽な価格の赤ワインに合わせたら、ワインがワンランク上の味になる。味が芳醇なタイプの日本酒にも。 |
合うパン | バゲット、パン・ド・カンパーニュ。 |