産地 | イタリア、ヴァレ・ダオスタ州 |
原料 | 牛乳 |
乳脂肪分 | 45〜50% |
形状 | 直径35〜45B、高さ7〜10B、重さ8〜18Lの円盤状。 |
タイプ | セミハードタイプ |
季節 | 1年中(旬は秋から冬) |
プロフィール | フォンティーナの故郷のヴァッレ・ダオスタ州はアルプス山脈を挟んでフランスと隣り合わせのところに位置する。その州にあるアオスタ渓谷をはじめとする12の渓谷で作られているもののみがフォンティーナという名前で呼ばれていて、その他の土地で作られている同じようなチーズをフォンタルと呼び分けている。 13世紀ごろから作られていたとされており、名前もアオスタ渓谷付近にある「フォンティン」という山の名前からついている。 6月15日から9月29日まで夏の山で放牧された牛のミルクから作られ、3〜4ヶ月間熟成をさせて市場に出す。 |
食べた感想 | 山のチーズは冬の保存食が目的で昔から伝統的に作られているものばかりです。特にフランス・スイス・イタリアのアルプスの山々の村で伝統的に作られているハードタイプやセミハードタイプのチーズというものは、カタチも大きくて熟成期間も長く、タンパク質もアミノ酸の旨み成分に変化しているのでとても味わい深いチーズが多いです。私はこういったタイプのチーズが最も好みで、特にフランスのボーフォールは一押しです。 そのボーフォールの故郷のちょうどアルプス山脈を挟んでイタリア側の辺りで作られているのこの「フォンティナ」は、似たような作り方、そして食べ方をされているチーズに違いありません。 熟成期間がこの手のタイプのチーズにしては若干短く4ヶ月ほどということで、食べた感じあまりアミノ酸系の旨みは感じられませんでした。チーズの色は濃いアイボリー色をしていて味も濃厚そうなのですが、意外とマイルドです。香りはナッツのようなハードタイプやセミハードタイプ特有の芳ばしい香りと、脂っぽいというか素朴というか(何の匂いといったらよいのかちょっと説明しがたいのですが、私はイタリアのチーズ全般に共通したような匂いを感じます)独特の匂いがありました。もう少しコクがあるほうが私にとっては好みかしら・・・。熱を加えて少し溶かしたほうが味や香りが思いました。 以前フランスはサヴォワ地方を訪ねたとき、「サヴォワ風フォンデュ」というものを食べました。フォンデュといえば日本ではグリュイエールチーズとエメンタールチーズを使った「スイス風」のものがポピュラーなようですが、食べる土地にによって使うチーズも違ってくるようです。「サヴォワ風」ではボーフォールが主材料となっていました。その土地で生産されているチーズを使うということはいうまでもありません。そして「イタリア風」のフォンデュはこの「フォンティーナ」を使用するということです。牛乳、バター、卵を加えて作るフォンデュということで、きっと味は濃厚でリッチなのでしょう。 |
合うワイン | コクのある白ワイン。もしくはフルーティーな軽やかな赤ワイン。ボージョレとかキャンティ、ACコート・デュ・ローヌのワインなど。(リーズナブルな赤ワインをワンランク上のお味に変化させることができるかも?!) |
合うパン | バゲット、パン・ド・カンパーニュ(田舎風のパン)。 |