産地 | スイス、アッペンツェル州 |
原料 | 牛乳 |
乳脂肪分 | 48% |
形状 | 直径30〜33B、高さ7〜9B、重さ6.2〜8kg |
タイプ | ハードタイプ |
季節 | 旬は夏の終わりから冬の終わり |
プロフィール | スイスの北東部のアッペンツェル地方で8世紀頃からすでに作られていたとされるハードタイプのチーズ。 土地で造られる白ワインにスパイスを入れた秘伝の塩水で浸した布でチーズの表面をウオッシュすることによって独特の風味がつくようになる。熟成期間も一般的なもので3ヶ月から4ヶ月、そしてそれ以上の長期熟成をさせるチーズもある。(熟成期間によってラベルの色分けをしている) 軽いウオッシュ臭が表面から漂い、しっとりとしたクリーム色の身にはグリンピース大の気孔が所々に見られる。味はグリュイエールチーズのようにナッティな風味が感じられると同時に、少しひねた味わいも感じられる。 |
食べた感想 |
アッペンツェラーはスイスの山の中、ドイツ語圏内のアッペンツェル地方で作られいる伝統的なハードタイプのチーズです。アッペンツェル地方の紋章である歩く熊のマークがホールのチーズのラベルにどかんと載っているのが非常に印象的です。「アッペンツェル地方のアッペンツェラーだぞ!!」と主張を感じます。ハイジの故郷にもほど近い地域だそうで、ハイジの話で登場した「マイエンフェルト」という町なんかがあるところです。ですから日本人観光客も実は多いらしい。でもチーズはそれほどメジャーではないような気がします。 このチーズ、外皮を取り除いてしまった時の見た目やちょっと食べてみた感じではグリュイエールにかなり似ているように思うのですが、熟成中に特別な塩水でしこしこウオッシュをするために、グリュイエールのような風味の上にもうひと風味ついているように思います。どこかひねたような、ちょっと酒の肴になりそうな、何とも言えない大人の味。 その大人の味は熟成が進むにつれ旨みも増してくるので非常に濃くなってきます。以前、3ヶ月の銀ラベルのアッペンツェラー、5ヶ月の金ラベルのアッペンツェラー、8ヶ月ぐらいの黒ラベルのアッペンツェラーを同時に食べ比べたのですが、熟成3ヶ月のチーズはフルーティーでまだほんのりと後味に苦みやナッツっぽさを感じました。そして熟成したものはみそ味のようなあるいはしょっつるのようなひねた風味がどんどん際だってきていました。 どの段階が好きかは個人差があると思いますが、銀ラベルのアッペンツェラーでも十分に個性的な味わいが楽しめると思います。 私は最近スイスのチーズとちょっとご縁があり、いろんなチーズを食べる機会があります。固いチーズから柔らかいチーズまで実はいろんなタイプのチーズが生産され、小規模ではありますが日本にも輸入されています。そしてそれらのどのチーズも澄んだ空気ときれいな水、そして美味しい草をたくさん食べた健康な牛から絞る美味しいミルクが原料ですから、とても美味しいものばかりです。 アッペンツェラーも抜群の環境のもとで州政府がきっちりと製造を管理しているチーズですから、品質も確かですしとてもレベルの高いチーズと言えるでしょう。 |
合うワイン | 辛口の白ワインがミディアムボディ赤ワインを。 |
合うパン | バゲット、パン・ド・カンパーニュなど。 |
銀・金・黒と3タイプ。