チーズのよりやさしいご説明

今月取り上げるチーズとワインをよりやさしくご説明をいたします。
チーズの詳しいプロフィールとかは「ゆうこのピックアップの該当ページ」をご参照ください。

ここでは実際に食べるときに即して、わかりやすく書いてみたいと思っています。

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ホワイトスティルトン・レモンピール


真っ白いチーズにレモンピールが入っています。

スティルトといえば、一般的には青かびタイプのチーズだけだと思われています。世界3大ブルーチーズにも名前を連ねているほどですもの。けれど青かびは全く入っていない「ホワイトスティルトン」というチーズも実は存在しているのです。

「ホワイトスティルトン」は身はボロボロしていて真っ白でほの酸っぱい酸味すら感じるさっぱりとしたチーズ。牛乳製ですがフレッシュなシェーブルタイプを連想してしまうような味わい。そのまま食べても、何か甘いものを添えて食べてもおいしいです。

そのホワイトスティルトンにレモンピールをぎっしりとと混ぜ込んだバラエティーチーズが、この「ホワイトスティルトン・レモンピール」というわけです。レモンピールの甘くてほろ苦い味がチーズに混ざり込むと、チーズではなくまるでお菓子に。レアチーズケーキのような味わいです。

このタイプのチーズだったらワインを合わすよりは紅茶やコーヒーとの相性がいいかもしれません。今日はティータイムにチーズを・・・と新しい習慣を始めてみませんか?


オーク・ウエンズリーデイル


「ウエンズリーデイル」ってチーズをご存じですか?英国では11世紀の昔から修道院で作られていたという大変歴史の古いチーズです。私はイギリスのクレメーションアニメ「ウォレスとグルミット」で主人公のウォレスさんの大好物のチーズ、として名前だけは良く聞いていました。

果たしてどんなチーズかというと、これがまた珍妙な(私にとっては)チーズです。

11世紀頃から修道院で作られ始めたというこのチーズはもともとはブルーチーズだったとか。20世紀になって青かびを入れないで、熟成期間の短めのチーズが誕生しました。チーズの色がかなり白に近いアイボリー色で味がさっぱりとしていてシェーブルチーズ程ではありませんが酸味が感じられるのには驚きます。熟成感があまり感じられないので私にとっては少し物足りないかな…と思ってしまう味でした。が、このフレッシュさやほのかに感じるミルクの甘さのバランスを楽しみながら味わうとそれなりに面白いチーズです。

イギリスではこのウエンズリーデイルをアップルパイに添えて食べるとか。私ならバニラアイスクリームを添えると思うのですが、国が違うといろいろあるものですね。

そして今回の「オーク・ウエンズリーデイル」はその白いさっぱりとしたウエンズリーデイルに燻製をかけてあるのです。チーズに燻製をかけるととたんにウイスキーのつまみ・・・のような味になってしまうのですが、ウエンズリーデイルなら意外な味わいが楽しめるはずです。




ブルー・スティルトン


イギリスの誇る素晴らしいブルーチーズです。

ブルーチーズの青カビは固まる前のミルクの中に故意に青カビを入れ、チーズの熟成と共に内側からどんどん増えていきます(自然に青カビを発生させるブルーチーズも世の中にはあるようですが)。チーズの中の青カビが脂肪分を分解してあの独特の匂いと舌を刺すようなピリッとした刺激を作り出すといわれています。

スティルトンはイギリス(イングランド)中部のレスターシャー、ダービーシャー、ノッティンガムシャーでのみ製造されています。製造しているのもほんの数社(確か7社だったか・・・)。これもトラディショナル・チェダー同様、昔ながらの製法を固く守って作られています。

ゴルゴンゾーラ(イタリア)、ロックフォール(フランス)と並び、世界3大ブルーチーズのひとつで、アイボリー色のチーズに毛細血管のように繊細に入り込んでいる青カビの様子は私は実に美しい!といつも感心しながら食べています。一般的にブルーチーズは塩分が強いので塩辛いとされています。たしかに塩分を感じますが、美味しいスティルトンはミルクの甘みがまず口に広がり、カビの刺激と塩分ときれいに調和がとれているものです。

そんな素晴らしいスティルトンにはやはり甘口のポートワインとの相性が最高でしょう。イギリス人の紳士は食後に(男性だけで)スティルトンとポートを舐めるように飲むのが楽しみだとか。女性の私は日本人でよかった。この素晴らしいマリアージュを誰にはばかることなく楽しむことが出来るのですから。ポートワインも是非普通のルビーポートではなく、トゥニーポートやビンテージポートを。熟成感のあるポートとの相性はひときわです。

もちろんフルボディーの赤ワインとの相性もばっちりです。そしてワインだけでなく、薄くスライスしたバゲットやクラッカーにスティルトンを塗り、その上にハチミツをたらりと垂らして食べてみては如何でしょうか?今まで体験したことのない見事なマリアージュかもしれません!



今月のワイン


1999 シャトー・ルクーニュ・テラ・ルコニータ
1999 Chateau Recougne Terra Recognita

生産地:フランス,ボルドー地方ボルドー・シューペリュールAOC
生産者:ミラード社
品 種:メルロー75%,カベルネ・フラン25%
価 格:3,000→2,300円(税別)

平均樹齢50年以上の古木から造られ,新樽100%で約9ヶ月間熟成 の後,出荷されるというたいへんグレードの高いワインです。
味わいはまさにフルボディ。この価格帯のボルドーとしては,信 じられない旨さです。
メドックの格付けシャトーに匹敵する美味しさです。

ワインの美味しい楽しみ方(飲むときのコツ)

飲み頃が始まりつつあります。できれば1時間前に開栓して空気 にふれさせておくと良いでしょう。
室温(約17〜19℃)で飲んでいただくと最適です。
また1日で飲みきれない場合は,栓をして冷蔵庫で保管してくだ さい。




1998 クロ・フロリデーヌ
1998 Clos Floridene

生産地:フランス,ボルドー地方グラーヴAOC
生産者:ドニ&フローレンス・デュブルディユー
品 種:ソーヴィニョン・ブラン40%,セミヨン40%,ミュスカデル20%(栽培面積比率)
価 格:2,900円(税別)

ボルドー白ワインの改革者ドニ・デュブルディユーが造るお値打 ちな白ワイン。彼は「マセラシオン・ペリキュレール」と呼ばれる ぶどうの皮とぶどうジュースを18℃程度で一定時間(4〜8時間) つけこんでおく技術を開発し,ボルドーの白ワインに「フレッシュ &フルーティー」の息吹を送り込みました。
そんな彼が所有するこのシャトーの白は,しっかりとオーク樽で 熟成されたもので,意外なくらい飲み頃が長いのが特長です。
年産約5万本。

ワインの美味しい楽しみ方(飲むときのコツ)

もちろん飲み頃です。開けて即おいしいです。
冷やして(約10〜12℃)で飲んでいただくと最適です。
また1日で飲みきれない場合は,栓をして冷蔵庫で保管してください。




グラハム・トゥニー10年
Graham's PORT 10 Years Age of Tawny

生産地:ポルトガル,ドウロ川沿岸シマ・コルゴ地区
生産者:W&Jグラハム社
品 種:ティンタ・フランシスカ,…。
価 格:3,400円(税別)

1802年スコットランドの貿易商ジョン・グラハムが創設。 原料の多くは,自社畑キンタ・ドス・マルヴェドス産といわれて います。
長期(この場合10年)の樽熟成を経て,トゥニー色(黄褐色)に 変化したため「トゥニー・ポート」と言われる所以となっています。
濾過して瓶詰めするため,デカンティングの必要はありません。

ワインの美味しい楽しみ方(飲むときのコツ)

もちろん飲み頃です。開けて即おいしいです。
少し冷やして(約12〜14℃)で飲んでいただくと最適です。
開栓後も半年間近くは大丈夫です。食後酒としていろいろな場面 でお楽しみください。







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