産地 | フランス、ブルゴーニュ地方 |
原料 | 牛乳 |
乳脂肪分 | 50% |
形状 | 直径9B、高さ4B、重さ250gの円盤型。 |
タイプ | ウオッシュタイプ |
季節 | 1年中 |
プロフィール | 言わずとしれたブルゴーニュ地方の銘醸ワイン「シャンベルタン」を楽しむために作られた(らしい)チーズ。名前も訳をすれば「シャンベルタンのお友達」という意味。生まれ故郷もジュヴレ・シャンベルタン村。 ブルゴーニュ地方にはウオッシュタイプのチーズが数種類ある。特に有名なのがAOCももっている「エポワス」であるが、その他のウオッシュタイプはだいたいこのエポワスをもとに作られているようだ。(現に写真のメーカーではエポワスもアフィネ・オ・シャブリも作っている)他のブルゴーニュ地方のウオッシュタイプのチーズに比べると若干背が高く、ブルゴーニュ地方のマール(ワインを作った後の葡萄の絞りかすから作る地酒)で洗うので、表面はオレンジ色でヌメヌメと湿っている。 匂いもかなり古漬けの匂いが強烈だが、熟成状態の良いもの(うまく熟成しているもの)はウオッシュタイプの醍醐味といえるミルクの甘みと熟成したタンパク質の旨みが口の中で解け合う。そしてチーズの身も常温に置いておくとトロトロに溶ける。 ただし熟成しすぎてしまうとアンモニア臭が非常に強くなり、またチーズの味もかなり苦みが出てしまって旨みや甘みを消してしまう。 |
食べた感想 | チーズライブラリでも書いているように、ウオッシュタイプの食べ頃というものはなかなか難しいものがあります。若くてまだ芯があるとちょっと味的に物足りないし、かといって鼻が曲がるくらいの匂いになったものはおいしそうなんだけれど食べてみて苦みが出てしまって、行っちゃってるかな・・?というような味になってしまっていることが多いです。 熟成の好みも人それぞれなので難しいのですが、チーズに精通すれば非常に熟成したものを好むと言われていますが、熟成もほどほどにしないとチーズの微妙な美味しさがどんどん損なわれてしまうと思います。特にソフトタイプのチーズは完熟と売られているものは苦みやひねた感じが全面に出すぎてしまい、デリケートなチーズの甘さや旨さが感じられなくなってしまいます。 ラミ・デュ・シャンベルタンは今まではヒットした確立の非常に低いチーズで、店頭に並んでいてもどちらかといえば避けていたチーズです。自分で見て、触って(触らせてくれないお店もありますが)選ぶ自信があまりないので、お店の人に「一番状態のいいウオッシュタイプをください」とリクエストしたところ、このチーズを薦めてもらいました。さすがに毎日チーズに接しているチーズのプロ、買ったその日に食べると本当にビックリするほどおいしくて、大ヒット。 チーズの上面(ラベルの貼っている面)の縁は少し角が立ってきていて、放射状にカットするとフニャっとした感じになりますが流れるほど柔らかくはなく、常温に置いていても形が崩れることはありませんでした。これくらいの熟成がどうやら私の好みのようで、適度に塩辛く、ミルクの甘みもあり、ふくよかで口に入れるとぱぁ〜っと旨みが広がる感じが「スバラシイ」のひと言。ひとかたまりを口の中にほりこんで、いつまでも舌の上で転がして味を楽しみたい気分でした。 その日合わせたワインはオーストラリアのカベルネソービニヨンだったのですが、樽の香りが強くついていてバニラ香が甘ったるく味のほうは力強くて、さすがのウオッシュタイプもワインに覆い被さられてしまう気がしました。やはりブルゴーニュ産のもう少しデリケートな作りのワインと合わせたほうが、ワインもチーズも引き立っていいんでしょうね。 |
合うワイン | できることならブルゴーニュのフルボディーの赤ワイン。しかもコート・ド・ニュイ地区の「銘醸ワイン」といわれるようなご立派なものを。その他の地域の赤ワインなら、フルボディーで渋みや酸味が微妙に感じられる繊細なもの。 |
合うパン | バゲット、天然酵母のパン・ド・カンパーニュ、クルミ入りのカンパーニュ。 |
表面はヌメヌメとしていて光っている。